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アイダーダックダウン羽毛布団の打ち直し・羽毛布団リフォーム修理のご提案/京都「眠むの木」
アイダーダックダウン羽毛布団を解体し中の羽毛を取り出してきっちりホコリを取り除き、完全洗浄・プレミアムダウンウォッシュの後、気持ち良い羽毛布団に仕立て直しいたします。
最高級羽毛布団/羽毛の宝石と言われるアイダーダックダウン羽毛布団も打ち直し/リフォーム・修理をいたします。このページはアイダーダウン羽毛布団の解体、除塵、洗浄からリフォームの仕上がりまでの説明ページです。
アイダーダウン羽毛布団のリフォームの目次
- アイダーダウンとは
- 羽毛診断・状態チェックの作業内容
- 解体して除塵の作業内容
- ダウン自体を完全洗浄の作業内容
- 高温乾燥後再度冷却除塵の作業内容
- 新しい生地に充填仕上げの作業内容
- アイダーダウンのリフォームの各工程価格
アイダーダウンとは
アイダーダウンとは、北極圏に近いヨーロッパ、とくにアイスランド北西フィヨルド地域に生息する野生の保護鳥ホンケワタガモの巣跡から収穫される雌親鳥アイダーダックのダウンです。
現在では、掛布団の中わた素材として主流となってきた「水鳥羽毛・ダウン」。その水鳥のダウン・羽毛が入った軽くて暖かい最高品質の羽毛布団でもご使用後、10年を過ぎれば、やはり所々傷みが生じ不都合も出てくる事があります。
羽毛布団の宝石と言われる究極の高額羽毛布団「アイダーダックダウン羽毛布団」でも、やはり10年以上ご使用になると少しずつ劣化が始まります。アイダーダウンは大変貴重なダウン・羽毛ですので、長年ご使用で風合いが衰えてきた場合は、是非リフォーム仕立て直しをされる事をお奨め致します。
このページでは、アイダーダックダウン羽毛布団の打ち直し(リフォーム仕立て替え)の行程をご紹介しご提案させていただきます。
●究極の羽毛布団「アイダーダックダウン羽毛布団」の羽毛がどの様に採取されるかを取材してこちらのページにアップしておりますので、ご参照ください。
そしてアイスランドの大自然の中で採取された、アイダーダウンを充填した京都の布団専門店「眠むの木」オリジナルの素晴らしいアイダーダウン羽毛布団のご提案は、こちらのページでご提案しております。
上の画像左は、産卵を終えた雌の「ホンケワタガモ」が抱卵をしているところです。抱卵時は雌のアイダーダックの胸元からダウンが抜けやすくなります。雌鳥はダウンを巣に貼り付けて隙間から入る冷気を遮断します。
またそのダウンは、絡まりが強く、風にもとばされず卵を保温します。雌鳥は抱卵時は殆ど食事をしません。産卵前に充分餌を食べ体力を蓄えるのです。ただ一日の僅かな時間雌鳥が「水」を飲む時に巣から離れます。
アイダーのダウンは、雌鳥が巣を離れた時にも、飛び散る事が無く急激な温度の低下も防ぎます。このページでは、アイダーダックダウン羽毛布団のリフォーム(修理・洗濯の) 工程をご紹介いたします!もちろん西川のアイダーダックダウン羽毛布団も、きっちり蘇らせます
羽毛診断チェック
さて、アイダーダックダウン羽毛布団のリフォーム・仕立て直しですが、全体の状態、生地、風合いその他を大まかにチェックした後、下の画像の様に、縫製の一部を開きアイダーダックのダウンを取り出します。20数年ご使用された他社様(国内メーカー)のアイダーダックダウン羽毛布団リフォームの事例です。
今回リフォームさせていただくアイダーダックダウン羽毛布団は、20年数年前にお買い上げになられた羽毛布団です。
一般的なグースダウン・ダックダウンの打ち直し・リフォームのページはこちら
取り出したダウンの状態です。一般的な農場で家禽化されて飼育されているグースやダックのダウンと異なりアイダーダウン羽毛布団に使用しているダウンは、過酷な環境の中で営巣時に親鳥の身体から得られるダウンですので、非常に弾力があり絡みつきが強いのが特長です。
ただしアイダーダックダウンと言えども、10年15年20年とご使用になられるとダウンの劣化が起こる事は否めません。
ネット上で、ほぐしてホコリの状態や、ダウンの力を大まかに診断します。京都「眠むの木」の製品ではございませんが今回お預かりしたアイダーダウンは、非常にパワーがあるのですが巣作りの時点でダウンに混ざり込んでしまうヒースの粉化した小さなダストが目立ちました。ダウン採取の後、アイスランド現地での選別・洗浄工程で、夾雑物(きょうざつぶつ)が取りきれていなかった結果です。
アイダーダウンの場合は、一般的なホワイトグースやダックのダウンと比較して、除塵・洗浄の行程の精度によって夾雑物が混ざる可能性が高い事は否定できません。もちろん京都「眠むの木」オリジナルのアイダーダックダウン羽毛布団につきましては、除塵・洗浄が完璧に行なわた正規品のため夾雑物の混入は殆どございません。
大まかなチェックをすませた後、ダウンのチェッカーに掛けます。この段階で、ダウンの状態が、把握できます。リフォームの目的によって処理方法をお客様と相談の上、決定します。
例えばご使用期間が短く劣化がすすんでいないのにサイズ変更等をご希望の場合は、こちらの、除塵スチーム加工を、また長年お使いになり、アイダーダウンの絡みつき風合い等が、衰えてきた場合は、こちらのプレミアムダウンウォッシュをお奨めします。
ダウンのチェックは、レギュラーダウンと同様に、3分間の撹拌の後、空気を送り込みホコリと、抜け落ちたダウンファイバーの量をチェックします。
一般的なダウンと異なり、空気の流れを利用した、品質のチェックはアイダーダックダウンは行いませんしまた行えません。これは、アイダーダウン自体の形状特性の為絡みつきが強く飛ばないためです。
解体しダウンの取り出し
ダウンのチェックが終わり、リフォーム作業(スチーム除塵、又はプレミアダウンウォッシュのいずれか)が決まれば、羽毛布団の生地をカットしダウンを取り出します。貴重なダウンですので、慎重に無駄なく取り出します。
長年ご使用になられている為、寝汗等その他による塩分や脂分がダウンファイバーにコーティング状態になり、アイダーダックダウン本来の風合い・絡みつき・弾力が弱くなっています。又逆にダウン同士が絡みつき過ぎてピリング状になり、本来の風合いが薄れてきます。
今回のリフォームの為に取り出したばかりのアイダーダックダウンです。やはり長年のご使用により絡みつきが弱くなっています。また部分的にピリング状で風合いが衰えている状態です。
除塵工程
取り出したダウンは、上の網状の円筒型の除塵機で撹拌しながら高速回転をする事で使用後に出来てしまったホコリや使用前から混ざっていたヒース類の夾雑物を取り除きます。まず初めの除塵行程となります。この段階で大まかなホコリ等を取り除きます。
上は、ドイツのローチェ社(ロルヒ社)のリフォームマシンによりホッパーから送りこまれたダウンは、シリンダー状の除塵機で約5分間回転されながらゴミその他、夾雑物を取り除かれた状態です。この段階でダウン自体は嵩高になりますが作業はこれからが本番です
除塵機の床面には、ホコリその他、夾雑物が落ちています。下は拡大した画像です。アイダーダックダウンは、通常のホワイトグースやホワイトダックダウンとは、全く異なる方法で集められるためダストの内容もかなり異質のものとなります。
今回お預かりしたアイダー羽毛布団の場合、レギュラーグースやダックダウンには見られない、細かな植物の夾雑物が見られます。これはアイダー/ホンケワタガモが巣作りをする場所と、採取方法に大きく関わりがあります。 アイダーダックの生態をこちらのページにお書きしましたのでご参照下さい
繰り返しますが、京都「眠むの木」のオリジナルアイダーダックダウン羽毛布団につきましては除塵・洗浄が正しく施された正規のダウンですので上記の様な不純物の混入は殆どございませんのでご安心ください。
ローチェの除塵機によって夾雑物を取り除かれたダウンは、次の工程/完全洗浄をするため専用洗浄機に送り込まれます。圧搾空気によってダウンンは移動します。無駄が出ないシステムです。
完全洗浄工程
温水洗浄機は、回転しながら上部からおとす方法で、「タタキ洗い」の様な形で、ダウンの洗浄を行います。
45℃の温水で10分間の洗浄を施します。天然ヤシから抽出の成分で作られた専用洗剤を少量使用してきれいに洗い上げます。回転だけではなく、タイミングをはかった回転速度で「タタキ洗い」されます。
ダウンには、少しストレスがかかりますが、中途半端に繋がっているファイバーが取り除かれるため、状態の良いダウンが残ります。そのため目減りが生じますので新毛補充をおすすめします
上は、45℃の温水で10分間洗い上げたばかりの状態です。今回は、シングル2枚分で2.2kgを洗いました。2枚の羽毛布団の中身が洗浄後、脱水処理をすれば、こんなにペタンコの状態です。
洗浄機から取り出したところ。まず、完全洗浄の後、脱水された姿は、アイダーダックダウンの影も形も無い様…この状態のものを振り分けし時間をかけて乾燥させます。飽和状態の水分率を、13%まで戻す工程が待っています。
上の画像は、洗浄機から全てきれいに取り出した画像です。解体時2.2kg分。乾燥と除塵の精度を高めるためローチェ(ロルヒ)の除塵乾燥機に小分け今回は、約500gずつ4つに分けて作業をします。
取り除きが出来なかったフェザー等を手作業で再チェックします。これからが非常に時間の掛かる作業となります。専用の洗剤で洗い上がり脱水されたアイダーダックダウンを500g前後に分けて撹拌しながら温風を送り乾燥させる作業です。
乾燥後冷却除塵
水分を含んだ約500gのアイダーダックダウンを撹拌温風乾燥機に入れ、夫々一回あたり40〜45分の時間をかけて水分率が13%になるまで乾かします。非常に時間をかけてゆっくりアイダーダックダウンを蘇らす作業です。
おおよそ40分の乾燥を施され完全に蘇ったアイダーダックダウンです。20年前の新品と同じ状態とは言えませんがかなり良い状態までもどす事が可能です。絡みつきとコシはアイダーダックダウンそのモノです。
ローチェの乾燥機の下に落ちたホコリです。第一次除塵、完全洗浄後の脱水作業を行った後に、まだ上の様なダストが振り分けられ取り除かれます。
左が羽毛布団から取り出したばかりのアイダーダックダウンです、小さな夾雑物が見受けられます。右は、全ての工程が終わったばかりのアイダーダックダウンです。夾雑物は、もちろんですが小さなホコリ・ファイバーダスト等は見られません。
処理されたばかりのアイダーダックダウンは少し熱があるため、ダウン自体が開き気味ですが、常温に戻るとアイダーダックダウンの特長である独特の絡まりが復元されます。
新しい生地に充填仕上げ
リフォームの仕上がりサイズその他、品質表示覧に工程内容を印字し、最後の充填作業に掛かります。
常温状態で、完全にアイダーダックダウンの機能特性が回復・復元した状態です。羽毛布団を解体し、取り出したばかりの少し緩んだ絡みつきが元に戻りました。デジタル計量機併設の充填機によりお客様のご希望の入り目を計算し正確に吹き込みます。
予めお客様のご希望をお聞きし、打ち合わせの上計算した充填量を正確に吹き込みます。全て完全個別対応の作業になりますので、ご希望の羽毛布団に仕上がる事になります。
基本がきっちり整えば、必ず良い羽毛布団にリフォームが出来る事は間違いございません。ですので少し時間をかけてお客様のご希望をお聞きするのがとにかく一番大切な工程と言えます。
20年間ご使用されたアイダーダックダウン羽毛布団がきっちり蘇る瞬間です。解体から除塵洗浄、乾燥の工程/生地縫製を含めは、やはり丸一日がかりの作業となります。
充填仕上がり状態を最終チェックし吹き込み口をミシンが毛すれば、アイダーダックダウンの仕立て直しの完成です。
最終の締めは、針等の金属が混入していないか検針機に掛けられ、ホコリそのたの点検をしてケースに入れてお客様に出荷いたします
アイダーダックダウン、その他の羽毛布団の仕立て直しの価格は、こちらの羽毛布団のリフォームのページにて
完全洗浄の工賃が、若干加算されますので、下記のフォームからお気軽にお問い合わせ下さい
羽毛布団 打ち直しのお問い合わせはこちらからアイダーダウンのリフォームの価格
京都「眠むの木」のアイダーダウンオーダーリフォームの各作業工程の価格について簡単にご説明させていただきます。
- 解体と除塵の価格
- 取り出した羽毛の洗浄の価格
- 新しい側生地とその価格
- 足し羽毛の種類とその価格
- 羽毛の充填と仕上げ
上記でご説明した5つの過程を経て、それぞれの工程にかかった価格をまとめたものが、リフォームの価格となります。
1.アイダー羽毛布団の解体
羽毛布団の生地からダウンを取り出す作業です。(※その他のサイズも可能です。)
解体除塵料金 | 価格(税込み) |
シングル | 4,500円 |
セミダブル | 5,500円 |
ダブル | 5,500円 |
クイーン | 7,500円 |
キング | 7,500円 |
2.取り出した羽毛を除塵後に完全洗浄処理
除塵されたダウンそのものを専用装置で洗浄します
アイダーダウンの量 | 価格(税込み) |
〜1.0kgまで | 21,000円 |
〜1.2kgまで | 24,000円 |
〜1.6sまで | 30,000円 |
〜2.0sまで | 35,000円 |
〜2.5kgまで | 43,500円 |
3.側生地の選択
生地の価格につきましては、羽毛布団の生地のサイトをご参照ください。
羽毛布団の生地の価格について
4.補充ダウンの品質と価格
補充するダウンの種類・品種 | 100gあたりの価格(税込み) |
アイスランド産アイダーダウンAタイプ | 92,800円 |
5.ダウンの充填仕上げ
綺麗に洗い上がったダウン・新しいダウンをミキシングして吹き込み仕上げ
アイダーダウンの場合 | 価格(税込み) |
シングル | 7,500円 |
セミダブル | 9,800円 |
ダブル | 9,800円 |
クィーン | 12,500円 |
キング | 12,500円 |
上記の各工程の料金を合わせたものがリフォームの料金となります。